●2009年10月09日(金)
『呉服なか志まや』新作展 10月17日(土)〜25日(日) 11:00〜19;00 なか志まやにて 今回の新作展は、すこし帯に比重が掛かっているかもしれません。 洛風林 大塩工藝 織楽浅野 多ち花・・・ それぞれ持ち味のある処からセレクトしています。 いいものを創ろうとしている処です。個人の職人の名は、僕も分かりません。 個人の名がでる作家性、工芸性の高いものが、今の着物業界の主流かもしれません。 創り手の顔が分かり、その地道な努力は美しい着物や帯として完成されていきます。 着る方もより信頼をおけることが、今の人気の要因の一つです。 意識は特にしていないのですが、兵庫生まれで、小さい頃から京都に出入りしていた 自分は、京都自体に馴染んでいたのでしょう。関東からみての、不思議さは理解出来ていました。自分は、極めて東京ぽい(笑)志向なのですが・・・ 京都で培われた着物の技術、友禅も勿論ですが、特に西陣の織りの技術はとにかく凄いものがあります。確かに消費者に誤解を招くようなことをしてきた業者もいるし、 いまでも偽物を作って利幅を取ろうとする人たちもいる。 織物で言えば、偽物のお召が、安い値段で出回ってる。 この値段で作れと、到底無理なことをいう。本物を作るなら、その値段では無理なのです。それはお召に似せた偽物。 着物を愛する着手には、きっと何を信用すれば・・・と思われているでしょう。 そういう年月を今も重ねているのが現状です。 真摯なもの創りをしている人達もいる京都の、決して名が世に出る事がない人々の作品を、ちゃんと見極めて自分が思い描く呉服の世界を創りたいです。少しでも多くの職人の方が、そしてその技術が残って行けるようにと祈っています。
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