●2017年04月14日(金)
川村 成 座繰りの白 この反物の初見は、力強い!白というか、呉服でいう白汚しというか。白という言葉で感じる普段の印象とは違うものを感じます。おそらく、仕立て・一衣舎の木村先生から、織物の求められる強度を、座繰り糸のふくらみと上手く調和出来たからなのだと思います。 入荷したばかりの柳 崇さんの帯を合わせてみると、ぞぞっと私の心を揺さぶります。コーディネイトなんて正解のない不安定なものだと考えているのですが、この布の取り合わせにはやられました。 言葉ではなんとでも言えるので、書けば書く程、軽さが増しますし、この店での撮影環境では、まったく色目の微妙さも布味もお伝え出来ていないと思いますが、それは諦めてとりあえず撮影してみました。 着物や帯はどのようにお召し頂いてもお客様の自由で、なんの強制もありませんが、願わくば、この取り合わせの着姿を見せて頂きたい、、と久々に呉服屋としてのわがままを言いたくなる布の出会いです。 *仕立ては、袷は勿論ですが、単衣にされると布の織味をよりダイレクトに感じられて良いと思います。さらに一歩進んで、一衣舎製・水洗い仕様仕立て、航空絹布総居敷当付きがお勧めです。
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