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年3回ほど行う、なか志まやの売り出しの模様です。

2011年03月の気っ風市
[過去の気っ風市一覧]
●2011年03月20日(日)

これは重要無形文化財「紬縞織・絣織」の保持者(人間国宝)故・宗廣力三氏の作品です。
5月18日〜22日、郡上八幡にある昭和初期の歴史的邸宅で行なう『郡上紬と二人展(なか志まや・一衣舎)』の為に、郡上からお借りしてきました。

宗廣力三氏が染織の世界ももたらした功績は計り知れないものがあります。織りの着物が好きな方ならすぐに思いつくであろう方々との交流や子弟関係。民藝という言葉がそのまま当てはまる方。僕自身、名前はよく知っていましたが作品を手にするのは今回が初めて。最初に一瞬見た印象と、じっくりと時間をかけて見て行くと随分感じ方が変わって、簡単に言えば見飽きないのです。絣ものは殆ど扱う事がないし、まして最近はあまり見かけなくなった紬、色柄ももっさりととしたイメージだけが強く残っていた郡上紬なのですが、その復興者の作品はとてつもなく布の力があるものでした。

●2011年03月19日(土)

そうなると、これはどんなに高価であろうと誰が作ろうと、着るものとして成立させねばなりません。
呉服屋は帯を勧めるものです(笑)誰をイメージするわけでもなく、手身近にあるものを(つまり、信頼のある帯を)簡単にのせて、自分が勧めたいイメージの着姿が出来るか想像してみます。

まずは、最近一番気に入っていた洛風林の九寸名古屋・紬地正倉院華文

色彩と柄の響き合いが、なか志まやらしいです。

*洛風林の帯は、受注にてお受けしたします。1ヶ月程

●2011年03月18日(金)


つぎに、西川晴恵さんの八寸帯。素材:アロー、ヘンプ/染材:琉球藍。『小さな白い波』と題された力のある帯です。こうして着物に乗せてみると、帯が穏やかに波立つ海面で、宗廣氏の着物のが、砂浜の風紋のように見えて来ます。

●2011年03月17日(木)

最後に、仁平幸春氏の作品を。古い志野の皿からインスピレーションを得た染め帯です。生地はロウムラによって陶器のような素材感。柳と岩、他に月も見えます。この合わせにすると、流水柄がより帯と共鳴して、着物が小川のせせらぎのように見えてきます。

なかなか楽しめる着物です。偉そうな言い方ですが、どんな作家の方、例え人間国宝の方の作品でも、これは着れないなーというものが多いですから。なんども着たくなるような着物が、なか志まやの着物であって欲しいと常に考えていますので、つまりは名は関係なく、お客様それぞれで十分に納得して頂ければ、金額に関係なくよい着物は沢山あります。

ただ、今回はこの方です。自分のようなひよっこが、強がっても仕方ありません。作品にたいして、なか志まやなりの十分な理解をして、5月の愚浄山房展に望みたいと考えています。

購入できるものが少ない宗廣力三さんの作品、ご検討される方がいらっしゃいましたら、なか志まやか
岐阜の着物ギャラリー睦月までお問い合わせ下さいませ。


*仁平幸春[志野の皿』紬地名古屋帯は、売約済みです。