●2010年12月12日(日)
月帯と印銀更紗着物 これらは新作展用に仁平幸春氏にオーダーしたもので、月帯は11月下旬、印銀更紗着物は展示会初日開始30分前に仁平さんから納品されました。それから30分後にこのように着手が決まったのです。 別注をした時期もバラバラで、当初、月帯も印銀もそれぞれ別の着物や帯が合わされることになるだろうと予想していました。 例えば、月帯は、全面ロウムラ『靄・もや』に、(気っ風市2010年8月19、20日にロウムラ・靄の画像があります) 印銀更紗着物は、織の帯を合わせるのではないと考えていました。 確かにこの着物も帯も、いかようにも見立てる事が出来て、またそれは使い手の自由なのですが、一応呉服屋店主としてこんなのはどうかと、先に考えておくものです。 印銀更紗を羽織って頂き、これまでお買い求め頂いたお客様の帯をあれこれ思いめぐらせて、大丈夫そうだね〜となったとき、お客様の目が月帯へ。。。合わせてみたいと。 すると、こんな感じに。 ちなみに、後ろで帯を押さえているのは、この着物と帯の制作者:仁平幸春さん。
太鼓の満月の色からは予想を良い意味で裏切る、帯の前柄の色は三日月がブルー、半月がピンク。 印銀更紗は経緯真綿使いの紋結城(地紋は唐草紋)をアイシーグレーに染めてあります。 図案は、幾度か原寸紙図案で相談していて、地色もある程度方向を決めて、印金ではなく、印銀で!という注文だったのですが、挿し色すべて『なか志まやの色』で、作品の肩山の柄を見た瞬間に気に入りました。それが、今、前に注文した月帯とこの印銀更紗着物が引き立て合っています。 仁平さんに言わせれば、印銀を染めている途中で合うだろうなーと想像されていたようですが、呉服屋としてみれば、ちょっと悔しい〜。想像してなかったもので。。。
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