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ある日のなか志まやの出来事、つれづれ

2009年12月の店主日記
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●2009年12月07日(月)

新作・ひかりもの


無地に見える部分は、万筋の紋織りで、格子は2つの大きさに織り分けられて横段を成形した着尺です。
お召は先染め絹織物。左右に撚られた強撚糸を緯糸として使うのが特徴の一つですが、平織りの結城にしても、綾織りの八丈にしても織り味のさることながら、織り上がりの『色』がその反物の魅力の大半を決めます。
お召も勿論、どういう色で織り上がるのか非常に重要であり、光によって様々な表情をみせるこの紋織りは、太い糸を使う織物とはまた違う魅力を感じさせてくれます。

艶がある!という言葉は使い易いのですが、もう少し深度のあるような言葉を選んで
この着物を表したいと感じます。しかし、それが思いつかなくて困ります・・・生地には奥行きを感じる物がいいと常々思うのですが、人も色んな面を持ち合わせていると、それはとても魅力的だと感じます。この着物も色んな側面を持ち合わせ、女らしくもあり、男性的なところもあり色香も感じられるけど、知的な装いにもなる。そういう可能性を感じさせる反物なのでは思います。