TOP お知らせ 店主日記 よく遊べ 店舗のご案内 気っ風市 お問い合わせ

ある日のなか志まやの出来事、つれづれ

2002年11月の店主日記
[過去の店主日記一覧]
●2002年11月26日(火)

大島紬に大島の八掛と裏地について

 自分が店主になっていちばん助かるのは、ある意味コストを度外視してでもきものを作る事ができること。でも商売に厳しくないといけないといつも思い続けるんだけど、これいいなと思い付くと、『えいっ!』とやってしまうことが多々あります。

 もともとどちらも表生地として作られた着尺なのですが、仕入れする段階である程度こうなるかなっていう気もしていました。一反から3枚分八掛が取れるのですが、そういえば、こうして切ってしまっても残してしまうことて意外とないんですよね。反物の値段にもよりますが、八掛向きの柄は結構ありますので生地質さえ問題なければお洒落な八掛をお付けすることができると思います。(ハードユーザーの方には、やはり綾のものがいいと思いますが)

 羽裏、八掛、そして胴裏、裏衿ここに神経を集中しなければならないことはいうまでもないと思います。表生地がより無地感覚のものが好まれるようになった今だからこそ、裏地に細心の注意をはらい、お洒落にしあげることとの大切さを感じます。
 胴裏、八掛にそれぞれ一万円以上(そこそこいいもので)かかるはずですし、将来的に着物のコンディションにもかかわることなので、呉服店自身もコスト計算以外の処で気をくばる必要があります。(仕立上りの値段の時は、確認したほうがいいと思います。)

 京都には裏生地専門のいいメーカーがあります。その研究熱心な生地開発の姿勢にとても共感がもてます。もし機会がありましたら、いちどなか志まやで御覧になって下さい。
そのクオリティーの高さに驚かれると思います。ちなみにこの格子の大島の胴裏は、ここの紬用胴裏で、羽二重と違いすこし節目のたつ生地ですが着崩れしにくく、風合いがいいものです

●2002年11月24日(日)

お客様のお出掛け
 気っ風市の展示会中に、お客様の着付けが入り急きょ、着付けの田島さんに来てもらいました。通常なら中島自身で着付けすることが多いのですが、この日はさすがに任せました。田島さんには女優さんやTVCMの撮影のときなど必ずお世話になっている信頼出来る着付けのかたで、最近はお客様のプライベート着付け教室をお願いしたり、毎年の金沢春の園遊会旅行での着付け、手作り結婚式での衣裳など様々御協力して頂いております。
 今日は園遊会で親しくなられたお客様同士、八方園のフレンチとヌーボゥを楽しむとの事。あのお庭も紅葉できっと最高のディナーに名つたと思います。
 事実、ここのシェフが自らきて、食事の後で一緒に写真をとってくれと、挨拶に来たそうです。きものの特典ですよね。

●2002年11月16日(土)

月の帯、アップリケで表現しました。

●2002年11月15日(金)

 洋服感覚って

 今回の展示会のテーマに『グレーを極める』というのがありまして、展示会前日にある染め家から仕入れしてきました。青山や銀座にこういう感覚が得意な呉服専門店がありますし、そういえば和楽という雑誌でも2回ほど、同じようなものみましたが、中島も好きだなー。だいたい昔から洋服感覚を得意としてきましたので、やはり多少重なるところは否ねません。数年前のTVCMの仕事のときも、『もしグッチの浴衣があればこうだろう!』というコンセプトで服地から作ったのですが、結構反響ありました。いろいろTVCMのきものをやってますが、アンティーク調のものを希望するディレクターが多い中で、この監督はお洒落がわかる人です。(今、J-PHONEもこの方です。ちなみに今オンエアー中のサンタ篇に我息子がほんの少し登場してます。津田寛治さんとは同じ名前どうしで、焼肉仲間。素敵なお父さん役で高感度もますますアップ。クレイジーケンバンドの歌も最高。)
 グレーて本当にいい色だな。今回の展示会の為に集めた商品をいろいろ見てるとますますその思いにかられました。そういえば、西陣御召しのメーカーに別注した白に近いグレーをドットで絵羽に織り上げたものも、発注する時、グッチに着物があればという感覚です、て言ってたな。別にグッチが好きな訳でもないけど、洋服感覚なんだよということを強く伝える為に、ブランドを知っている人にはそう言う例えするみたいです。なか志まやの定番の男物の無地御召しも『アルマーニの服地みたいでしょう!』て説明しますし、お客様にもそのニュワンスが伝わるみたいです。

●2002年11月11日(月)

以前登場した立てぼかしのきもの

 このきものはお茶をなさる方ように誂えました。別の色のものを御召しになっているのを見かけられて御注文いただきました。八掛も流水、吹き寄せ、家紋をアレンジしたお客様だけのオリジナルです。勿論家紋も三色の加賀縫い、帯締はなか志まやオリジナル60色のなかからチョイスしたもの。このぼかしは着姿を美しくみせる前田親男先生のきものの入門篇にあたりますが、なか志まやにとってはやわらかものの無地が必要な方には必ずお見せしたいきものです。お値段もお手頃ですし、染め変えも出来、長く愛用していただけると思います