●2015年10月20日(火)
『ザ チャコールグレー』 男性は勿論、近年では女性でもビジネスやフォーマルは勿論、カジュアルでも多くの支持を集める色です。このことは和装においても無地や縞、格子の着物を選択するにあたって見受けられます。 画像の着物は佐藤新一さんの白鷹お召。従来の経緯お召糸ではなく、緯糸に壁糸を用いた新作の第一号です。壁糸が緯(ヨコ)に入る事で明らかに縮みに対して強さが増していると考えます。単衣は勿論ですが、ここは袷に。真冬も早春もシックな色で通してみます。あとは帯次第。 画像の帯は『名物いちご裂・紬糸使用・袋帯』洛風林製です。 小菊の花文にみえますが、一見して苺が並んでいるようにみえることからいちご錦と呼ばれるようになったようです。名物裂として茶道具にもよく用いられ人気の高い裂です。本来はもっと濃度の高い色目の錦織を多く目にしますが、今回は端正なグレーの濃淡でまとめたもの。可愛らしさのある裂にクールさが感じられます。 合わせた着物も西陣のお召ではなく、米沢の白鷹お召。こうしてすこしドレスダウンさせた装いにし、お出かけできるTPOを広く考えています。(西陣のお召を合わせると、ぐっとフォーマル感が出て来る帯でもあります) 帯締は、綾竹組の独鈷・和小物さくら製。格調ある組や無地組ではなく、気軽さを感じさせるような取り合わせにしてみました。 帯揚も和小物さくらのちりめん無地。ここだけは少しだけ紫を感じさせる、それでもやはりグレーの色目を入れてあります。
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