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ある日のなか志まやの出来事、つれづれ

2014年08月の店主日記
[過去の店主日記一覧]
●2014年08月30日(土)

今日(29日)のお仕度 『夏衣の締めくくり』

米沢・生絹長着 一衣舎水洗い仕様仕立て
首里花倉織帯 古屋英子作
浅見王上布長襦袢 一衣舎水洗い仕様仕立て

お盆が過ぎ、今週は天候が不順、雨も降り気温も下がっていますが、雨上がりは蒸し暑さが来ますね。

そんな日ですが、麻ではなく、絹の夏もの、生絹(すずし)はシャリ感がお勧めの着物です。帯も色をワントーンで織り上げた花倉織り。
最初の予定では白系だった帯締を、ぐっ!とシックにして引き締まった取り合わせに。このあたりも、その日の天候に左右されるのかもしれません。

帯締は和小物さくらの笹波組帯締と絽麻の帯揚。草履は帆布の白台に笹波組の白/ベージュ花緒です。

●2014年08月29日(金)

9月半ばにある正式なお茶席で着用して頂く為、単衣の色無地を誂えています。表は草花文、裏は檜垣文という松岡姫の白生地を選んで頂き、シックな色を染めました。染め抜きの一つ紋付きです。

この生地なら裏が見えても洒落ていますね。座る事が多いお茶席では上前の裏が覗くことが多いので、このように表とは違う地紋が見えるのは良いかなと思います。
また単衣は生地の善し悪し、仕立ての善し悪しが歴然と分かります。

シワの付き方も、生地の強度も、仕立ての糸のびびりも、生地の始末もすべて、袷の時以上に目立って感じてしまうので、本当はとても難しいと言えるでしょう。

●2014年08月25日(月)

9月初旬の準礼装の一例

たとえば、9月7日、日曜日にある程度きちんとした装いをして、先方に向かわなければいけない、これは非常に難しいと思います。
気候的にも、その暑さは8月と何ら変わらないこともあるでしょう。
余程の指定が無い限り麻系は無理ですし、透ける絹系も少し憚れます。

人様に不快な印象を与えなければ、そんなに細かいことを言わなくていいじゃないというのが、わたしの正直な気持ちですが、呉服屋としての提案を求められたら、色んな方々の意見を鑑みて何かをお見せせねばなりません。

今回は準礼装に使える取り合わせです。
着物はなか志まやのオリジナル風通お召の極細縞、帯は勝山健史氏の塩蔵繭の帯。

基本的な考え方は、着物は絹ものでさばきの良い、シャリ感のあるもの。文様もすっきりとした印象のものを選ぶ。このお召は今までどの機屋も織らないくらい、細い縞を織り出していますので、透けてはいないのですが軽やかさを感じます。

帯は経て糸も、緯糸も塩漬けした生糸。非常に細い艶やかな糸と、勝山さんらしい箔使い。生糸による張りが、程よい砧打ちでよい具合に仕上げしてあります。

9月始めの単衣には、6月の中〜下旬に締めた帯を使うことが出来ます。画像の帯も6月から締めて頂く帯。ただ帯の柄があまりにも夏らしいものは9月には使えません。

半衿や帯揚なども、絽縮緬系。帯締は平の笹波組のようなもの。
このあたりも6月の中〜下旬と同じだと思います。

長襦袢は、やはり麻や紗のものは控えた方がよくて、絽目襦袢ならまだ使えると思いますが、なか志まやでは、薄手の絹襦袢(王上布や菱上布という名)を、水洗い出来る仕様にしています。

●2014年08月23日(土)

秋・冬ものが本格的スタートしました。新作より

左 志賀松和子作 入子菱に市松着尺・6枚綜絖綾織 
中 勝山健史作  塩蔵繭名古屋帯
右 織司なかむら 紋お召着尺

まだまだ暑さも続きますが、そろそろ秋の気配を感じるこの頃です。
反物の色目をぐっ!と深くしたものを選んで、ある意味、強制的に頭の中を秋、冬にシフトさせながら、入荷して来た着物や帯と向き合います。

●2014年08月08日(金)

今日のお仕度 盛夏の絹ものの装い

この着物が登場すると、本格的な夏なのだなと実感します。
菱の紋紗を染め分けた夏の小紋に、羅の八寸帯。

お手入れをしながら、もう10年目の夏を迎えますね。


●2014年08月07日(木)


盛夏の装い 太鼓のところ