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ある日のなか志まやの出来事、つれづれ

2008年08月の店主日記
[過去の店主日記一覧]
●2008年08月31日(日)

      DRAW & DYEING
 

 別誂えしてる染め帯の地色決めに。
 似た生地になんども試し染めして、篭手で暖めて発色をみる。
 染め上がりたいイメージを伝える内に、2色に絞られて
 本番の生地端に少し染めて決めることに。

 職人さんの会話は、とても大雑把な化学者のようだ。
 目利き・勘所、なによりも経験値
 僕はと言えば、長い染場をみて
 『こりゃ、三段跳びしても向こうまでいかないな〜』と
 ぼんやり考えているうちに、引き染めが始まった。

 綺麗な色だな〜この透明感だよな〜Iさん気に入ってくれるかな〜

 ここに来るのは、図案の打合せとこれで二度目だけど
 いつもカンカン照りの太陽に出会えるのは
 夏らしくて、ちょっと気にいっている。



 

●2008年08月24日(日)

       下手になる!

 井上雄彦さんの『DRAW』というDVDを観ていて、Gペンから墨の筆で漫画を描き始めたとき、下手になったと読者から厳しい批判を受けて落ち込んだらしい(笑)
世間の目は厳しいね〜汗(僕には下手に少しも感じなかった)

 長谷川等伯に迫る筆質を感じる最近のバガボンドですが、下手から飛躍的な進歩を井上さんが到達出来たのは、締め切りが有るという毎日の鍛錬の賜物でしょう。
『必ず上がる!』『金曜午前零時デッド』などなど、筆文字で描かれた紙が貼られたアトリエでの戦いが目に浮かびます。

 さて、我が身は・・・絵柄を排したシンプルな着物が信条と思われがちな、なか志まやのスタイルに、柄を頭に描いて行かねばならない時期なのかもしれません。なのに、柄のものを扱うのは下手と思われているかも(汗)。が、実は呉服修行時代に、振袖、留袖、訪問着をがんがんやってきたせいで、本当は好き!
着物全体で、絵柄を構成しながら、『絵柄は体型の補正!、色彩は感情表現!』という前田親男先生の教えを胸に刻みつつ・・・現在
縁あって、今は芸者さんの引き着を思案中。

 ようやく長年のお茶屋遊びの経験が生きるかも知れません(汗)
ん〜僕のポジションは、プロデュサー的なんだけれど、どこかディレクターよりというか、クリエィティブでいたいから、図案にちゃんと演出をいれていかないと!
月曜日から、また始動!基本案決めるぞ!
 しかし、来年の正月にむけて長い『DRAW』だな。

●2008年08月22日(金)

    まずは、経(たて) 座繰り糸

 オリンピック惚けしている頭を叩き起こす
 さぁ、まずは経糸から

 昨年は、明確なイメージから着物を創ったけれど
 今年の夏は、探りながら着物創りです。

 織手は、吉田美保子。
 なか志まやのオリジナル第二段 
 誰もやっていない技法を試したい彼女の 意向が生かせればよいと
 思う その為に まずは経糸。

 あと、別誂えの染め帯を今、東京友禅の作家さんに染めて頂くのだけれど
 参考にした元の図案に出会えたのはラッキーだった。
 なにげにピンと来て手にした雑誌の中に 答えがあった
 よかったぁー
 これなら、気になる雑誌はちゃんと見ておこうと、オリジナルの着物のために
 慌ててお決まりの数冊を隅々チェックしてみたけど 答えはなかった。

 まだまだ、先は見えていなけれど
 楽しみなのは今年も変わりがない。