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ある日のなか志まやの出来事、つれづれ

2007年08月の店主日記
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●2007年08月17日(金)

    京都へ 秋冬新作の仕込み

 最近は眠くなってしまう前に京都に着いてしまうので、名古屋を過ぎたらしっかり
意識を持っておかないと、あっという間に大阪です。
 まだ室町がお盆休暇で静かな中、染め物の別注とお召しの新作を見て参りました。
ここでは、毎年秋冬になか志まやのラインナップに登場する、切りビロードの九寸名古屋帯を染め出ししてきました・・・と思ったら色を決める段階で生地をよくよく見たらビロードじゃない(笑) とても変った生地(現在取調中/もちろんなか志まや好みの光沢感の浮き沈みが美しいです)でした。熟考しましたが、やはりモノトーン系にしてます。一色は殆ど白なのですが、イメージは『メタリックなビロード感!』
『はぁ〜?』染屋の社長も笑ってました。
その他、着尺、春の気っ風市で好評だった更紗の帯も(一珍染め)。

 他の社員さんもお客さんもいない静かな染め屋で、じっくりと着物を見て参りました。昼を過ぎる頃の京都は、陽炎が立ち上るアスファルトの灼熱地獄です。今日は2軒だけと決めていたので、行動にも余裕があり地下鉄を利用して移動。
同志社のキャンパスを横目で眺めながら、お召し屋さんへ。

 いつもの路地をトボトボ歩きながら、ワンワンとこれまたいつもの犬がお出迎えです。こんなに来ているのに、ち〜とも僕のことを覚えていないような犬なのですが
それなりに愛嬌はあります。
 目指す品物は電話で確認済みでしたが、実物をみて少し鳥肌が立ちました!
『すごくいいー!』詳細は別な処で書きますが、こういう自分の感覚はいつまでも持ち合わせていたいし、そういう着物にもっともっと出会えるようにもしたいものです。2月に発注した新作の絵羽のお召しの完成は9月中旬になりそうです。
 訪問着でも色無地でも小紋でも、熨斗目取りの着物とでもとれるものを、目指しています。一色はブラックフォーマルをイメージしてます。
 いままでの七段のドットのグラデーションとは趣きを変えて、成功すればこれも
なか志まやの定番にしたいとおもいます。

 地下鉄で烏丸御池までもどり、いつもイノダ珈琲の三条店を目指して、汗でグショグショになりながら歩いて、ホット珈琲を飲んで、澁澤龍彦の書斎のようだという
アスタルテ書房の場所だけ確認して(汗)、京都駅に向かいました。

 ふぅ〜あ ぢ か っ た・・・

 

●2007年08月16日(木)

切りビロードのような・・・

 生地感のある九寸名古屋は、地紋がかわり市松というか、石畳紋というか
とても計算されたタイルのような感じです。通常なら無地染めして、太鼓と腹の部分に刺繍で柄を施したりするのですが、いつものようにまずは、ただの無地染めにしてみました。鮮やかなブルーを考えていたのですが、決めきれずにとりあえずモノトーンで2色染め出してみました。
そういえば、昨年は確か、バニラアイスクリームのような色にした気がします。