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ある日のなか志まやの出来事、つれづれ

2010年05月の店主日記
[過去の店主日記一覧]
●2010年05月24日(月)

Rumi Rock浴衣・龍馬

NHKの大河ドラマ『龍馬伝』の人気は凄い。
IPad や光の道論でなにかと話題のSoft Bankの孫正義さんも熱中されているようだ。坂本龍馬の話は今迄多くのドラマでも映画でも歴史番組で取り上げられている。人気ランキングでもトップの方にはいる人物だと思う。

僕がはじめて龍馬という歴史上の人物を知ったのは、小学生の頃テレビアニメ『巨人の星』の中で、星一徹が息子飛雄馬に、ドブの中でも前のめりに死ぬのだ!と説いていて、劇中にバタリと前のめり倒れる龍馬を例にあげたのだった。次ぎの印象は武田鉄矢の龍馬狂いで龍馬のイメージを悪くしたかもしれない。さらに世界史を入試選択とした僕にはなかなか縁がなく、司馬遼太郎さんの『竜馬が行く』も読んでいなく、特別な思い入れのある歴史上の人物ではなかったが、最近、幕末にタイムスリップした現代の医師の話をテレビドラマで見て、この役者さんの龍馬は好きだった。『JIN-仁-』というドラマらしい。

龍馬伝と同じくNHKの『タイムスクープハンター』の役者さんのリアリティーさには毎回驚いているけれど、龍馬伝でのあの汚しもまたある意味凄い!拓植伊佐夫さん、確か有名なヘアメイクかスタイリストの方だと思うけど、役者にコーンスターチをまぶしているらしい。着物もジーンズ素材を使っていると聞いたけれどよくは分からない。

さて、Rumi Rock 浴衣・龍馬。
荒波の中に 咸臨丸 ブーツに刀 桝に桔梗 スミスの拳銃 などをデザインに盛り込んでいます。


そういえば、今年の新作浴衣には、人物をテーマにしたものが例年になく多い。
田中角栄 坂本龍馬 そして、、、三島由紀夫。

時代が成長 成熟 衰退と繰り返して行くなかで、今、何かが変わって行くだろうという不安とそれでも前を向いている我ら。今、確かにその時代の変動前のもどかしさを感じている。そういう気持ちが、こういう熱烈な人間を求めさせているのかもしれないと思う。

●2010年05月15日(土)

開東閣 http://www.mitsubishi.com/j/legacy/index.html

朝、6時に起きて着付の準備。ヘアを神楽坂サラスにて行い、7時過ぎから着付開始。もう半年くらい前から言われていた日が今日だ。

来年のチャリティーパーティは薔薇をテーマにしていると聞かされていて、主催者になられた方に始めは白無地の紬と白い帯を作ることを考えていたけれど、今年に入り、ローケツの薔薇の訪問着と薔薇の螺鈿の帯を見つけてそこから再スタート!襦袢、草履、ガラスの薔薇の帯留め、帯揚と時間をかけて創作とコーディネイト。着付を終えて、僕の車で会場までお送りする。初めて聞かされた場所は、位置的にはよく分かるけど全く知らない場所で、御殿場ヒルズの前にある森の中だった。

開東閣とは、いま人気の大河ドラマ『龍馬伝』のある意味主人公、あの汚過ぎる岩崎弥太郎、のちの三菱財閥の創業者の別宅らしい。こんなところにこんなものがあるものだと思わず画像を撮ってしまった。非公開らしいが何かの撮影には使われているらしい。勿論入ることはなかったが、あの弥太郎がね〜と感心した。ドラマでは兎に角、汚い人物なのだ。

基本、どういう方々が集まられて、どういうパーティということはほとんど分からず、この人に似合うものをと思って作らせて頂いた。その成果はご本人の言葉よりも他人からの言葉が大きいなーと思いながらすぐに開東閣を後にする。10時にもうひと方、着付があったからだ。その日は夕方には眠くなって布団に潜り込んでいたら携帯が鳴った。半分寝ていたのでかなり生半可な返事をしてしまったけれど、、、

『今回のパーティの主催者としてもっと相応しく、この会の格式を上げる着物をお召になっている!と皆から褒められました』 これだけはよく聞き取れ、寝ぼけた頭に中に叩き込まれた。『よかったぁ〜よかった〜』の連呼するしか寝ている脳は動かず電話を切る。

こういう時が呉服屋冥利だ!と言われていて、それはあまりに古くさい感じもするけど、やはり疑いも無く、シンプルに嬉しい。すばらしい洋装の時以上に敏感にまたは大げさに評価、または批判される対象になるのが、着物であり、呉服であり、呉服屋である。よいものを着せる!というのは非常にむずかしい、、、どんなにこちらと着手は完成度が高いと思っても評価はあくまで他人の言葉で、一瞬にして覆されることもあるし。

ただ、やはりよかった。ご本人の満足、そしてほかの人の評価。
よいものをつくりたいと思う だけどそれはいつも変化していて
次ぎも必ずということはないので、どれだけ自分の目を養う、知恵をつける
そして情報を持つことだと思う。もし次ぎがあるなら、次ぎは何を提案できるのだろうか。。。

追記;この着物は、以前よく遊べで載せた薔薇の訪問着とは、全く違う柄の着物です。

●2010年05月10日(月)

ああ〜政治。。。。

こういう浴衣を創ろうと、芝崎るみと話し合った時(単純に昭和へのノスタジィー)には、まさかここまで鳩山政権が迷走するとは想像すらしなかった。柔ちゃんまで担ぎ出し、結局、日本の政治家は選挙のことしか頭になく、当選さえすれば、政権さえ取れれば後は流されていくのみ。お人好しがトップなものだからいったいどこに向ってるのかもわからない。
政治なんて興味なかったのにな〜龍馬伝が人気でるのも分かるな。

以下、デザイナーのつぶやき。


盆栽ではなく鯉を愛でて、コンピューター付きブルドーザーと呼ばれ、白扇と下駄がお似合いの宰相・・・
全てが破格でした。

なんだか懐かしい笑顔と、「まかしとけ」な感じ。
結局あの熱中は何だったのか?

これを着て、二本歯の白木下駄、白扇をぱたぱたさせて、
余裕をかまして言ってみますか!!

今、日本語として一番足りない言葉、「ヨッシャ!」


●2010年05月01日(土)

紋お召七段縞グラデーションに 森 康次氏の工芸刺繍 

なか志まやオリジナル配色の中で一番横段が目立たない緯糸を使ったものに
刺繍を施した一点もの

箔と紬 白袋帯

なか志まやオリジナルの箔と紬の白無地帯で一番細い糸を使ったもの

銀透かし彫り帯留め

大久保澄江さんによる作品!

引き算しながら、隠し味は襦袢と帯揚にあります。