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ある日のなか志まやの出来事、つれづれ

2016年04月の店主日記
[過去の店主日記一覧]
●2016年04月29日(金)

今日のお仕度

菱七宝の附下、レストランでの結婚式に出席されます。
ガラケー携帯の画像で色がよく伝わらないかもしれませんが、本当に美しい地色でした。

『礼装になればなるほど、色数、または方向性を整える』というのが、なか志まやの考え方です。

●2016年04月25日(月)

春単衣の着物として『単衣・夏物新作展』より

着物 西陣風通お召 違い縞 織司なかむら
帯  ろうけつよろけ縞   仁平幸春

『染めの縞帯』で、これ程までに『深みといいますか、ニュアンスと言いますか、むしろ品格』さえ感じてしまう帯はそうお目に掛かれないと思います。張りのある赤城紬地、袷の時期も勿論締めて頂ける帯です。

多くは紬地の着物などを合わせるところですが、今回は縞の中にある銀彩の丸のアクセントを拾い、なか志まやで定番の西陣お召を合わせています。このお召は、ドットの紋と違い市松文が複雑に絡みあった風通織、生地の裏側はまた違う表情が見れるのです。袷仕立ても良いですが、単衣に仕立てて、あえて裏側の紋柄をみせるのも一つの手ですね。シュッ!とした雰囲気になっているでしょうか?
次回には、もっと普段使いの着物に合わせてみるつもりです。

●2016年04月24日(日)

春単衣の着物として『単衣・夏物新作展』より

着物 まるまなこ縞綾織り着尺
帯  花倉織九寸名古屋帯 全通花倉織 伊藤峯子
帯締 独鈷縞 和小物さくら
帯揚 平無地 和小物さくら

花倉織の組織、この微妙な透け感が春単衣に向いているなと感じます。単彩で織られているのも好ましく、独鈷の帯締で程よいアクセントを付けています。

●2016年04月23日(土)

ただいま、夜中の1:16、展示会の設営がようやく一段落しました。(一段落と言う事は、まだ完璧に終わってない;;;)自分の店での設営が毎回夜中にまで及ぶのは、ひとえに『自分の居住空間と隣接している』ことに因る『集中力の欠如』『節度の無さ』かもしれません。毎回反省しながら20年なのでもう諦めています。

さて、今回は本当にひさしぶりに浴衣から展示してみました。10年程前に、Rumi Rockの芝崎るみさんと『注染からデジタルまで』いろんな試みをした頃が懐かしいです。あれから浴衣の自由度、可能性は本当に広がりました。夏の和装という言葉を越えて『ファッション』と言っていいと思いますね。

そしてここから奥に進むにつれて、処狭しと『単衣と夏物』の着物、帯、長襦袢、小物が並んでいます。普段の営業と違い、店内に棚を置きますと本当に狭くなるのですが、出来るだけ反物を見て頂こうと考えての配置です。
しかしお客様が重なると、狭さ故にご不便をお掛けして、いつも心苦しいのですが、もしお時間許されますなら、どうかじっくりと見てやってくださいませ。作品の説明を求めて頂きますと、積極的にお話させて頂きますので、どうかお気軽にお声をお掛けください。

会期中は、あまり晴天はなさそうな予報ですが、雨はなんとか持ち堪え得てくれるでしょう(たぶん)。そして一人でも多くの方にお目に掛かれればと願っております。皆様のご来店をお待ちしております。

なか志まや『単衣・夏物新作展』

4月23日(土)〜5月1日(日)
12時〜19時  なか志まやにて

●2016年04月15日(金)

染織家・柳崇(やなぎ そう)さんの工房に行って来ました。以前に頼んでいたものなどを見せて頂いたのです。息子さんの晋哉さんもいらして、前に工房に訪問したときには、機に向かわれる背中しか拝見していなかったのですが、今日は少しご挨拶も出来て良かったです。この世界では本当にお若いと思うのですが、作られるものはとても良いです。

みなさんご存知、民芸運動で知られる柳 宗悦(やなぎ むねよし)。その甥にあたる悦博さんは、当代柳崇さんのお父様、そして晋哉さんは崇さんの息子さん。脈々と受け継がれている工芸染織の道、木々に囲まれて柔らかな日差しを感じる工房、その何処を見ても『美しいもの』が出来上がっていく要素なんだろうな〜と思いを巡らせてしまいます。いつものように『糸や染め織り』のことなどまた新たに教えて頂けるのはありがたいことです。

今日は、崇さんの夏帯が織り上がって来ました。23日(土)からの『単衣・夏もの新作展』に間に合って良かったです。そのほか崇さん、晋哉さんの単衣や袷に締めていただく帯も入荷しました。どれも素晴らしいです。

この桜の木はもう随分と高齢ですが、今年は随分長い間、花をつけてくれて居たそうです。東京は少し肌寒いように感じたのですが、ダウンを着ていると汗ばむので明らかに気温は上がっているのでしょう。こうして寒い暖かいを繰り返しながら、また今年も、あっという間に夏が来てしまいそうですね。

●2016年04月14日(木)

23日(土)からの『単衣・夏もの新作展』にむけて、展示の様子を夜にシュミレーションしています。着物と帯との取り合わせなどを殆ど意識しないで、作りたいものを作家さんに作ってもらったり、良いと思うものを仕入れしてくるので、あとで店内用に取り合わせする時は結構ドキドキしますし、上手く行く事もまたその逆もあります。

今日は染色家・仁平幸春さんの新作も入荷したので、さっそく色々帯をあわせたり、着物に合わせたりしてみました。
新しいものが来ると、昨日まで眠っていた反物がグッ!と良くなって来たりしてとても嬉しいものです。

展示会は4月23日(土)〜5月1日(日)まで、相変わらず案内状の発送はギリギリになりますが、どうか宜しくお願い致します。展示会までは、通常営業していますが、ご来店前に営業日、営業時間などをお問い合わせくださると助かります。

●2016年04月12日(火)

今日のお客様。すべてなか志まや製でお越し下さいました。とても有難い事です。

上 川村成 綾織着尺 国産座繰り玉糸使用
  洛風林 ミラノ法衣文袋帯
  帯締 独鈷縞 和小物さくら

下 カワイヨシロウ よろけ縞江戸小紋
  勝山健史 塩蔵繭名古屋帯
  帯締 平唐組 和小物さくら

画像ですと、着物の織りのニュスアンス、染めの細かさなどが上手く撮影出来ていないのですが、無地感覚の染めと織りの着物、お買い物や習い事、観劇などなどお出かけの時に、洋服で溢れる街中でも目立ち過ぎす、人と会ってもカジュアル過ぎず、程よい品格のある装いになっていると思います。

世の中は生活様式すべてが『カジュアル化』していっています。結婚式や葬式などを見てもよく分かりますが、なるべく『普段仕様』にすることで、人間関係の負担を少なくしようとしている感じです。こういう流れは全く否定もしませんし、寧ろ歓迎なのですが、着物という装いについては『カジュアルな感じなのだけど、どこかちゃんとしてる感』、『礼節を持った装いなのだけど、昔の呉服とは違う今の時代の空気に沿っている感』を、そういう印象を、その着物姿に接する人々に与える事が出来るよう心がけているつもりです。

『留袖と振袖と喪服は今まで通り変わりはない』それ以外の和装は、訪問着、附下、小紋、色無地などという、昔の装いの棲み分けルールやアイテム名に縛られず(決して無視するということではなく)、まずは糸、そして布味、つぎに色と文様(これがTPO)、そしてそれらの染織の取り合わせで、けっして『古びた装い』とならないようにして行きたいです。なにしろ、絹を使った染織では、世界最高水準なことを、養蚕から反物制作、仕立て、悉皆、そして着付けまで、全ての行程でやっているのですから、ただ単に民族衣裳とは言わせたくないですもんね。なか志まやが提案する和装は、その中の極々一部ですが、なか志まやで出来る最高なものを、少しでも長く提案したいものです。

●2016年04月11日(月)

カワイヨシロウ よろけ縞江戸小紋
勝山健史 イタリア装飾文 塩蔵繭名古屋帯
帯締 平唐組 和小物さくら

この着物は、昨年秋冬から今まで何度も袖を通して下さったそうです。
江戸小紋は下手をすると平坦な染めになりがちですが、復元性の高い良い生地と、染めの工夫があれば、やはりとても重宝する着物になりますね。

●2016年04月02日(土)

春らしい色合いの取り合わせになるように、川村成さんの帯を合わせてみました。
着物は刈安で染めた浮き織り着物、帯締は平唐組。この帯締の色合いはいまマイブーム、クリーム系の帯締はあえて使わないで、すこし大人な感じを狙っています。帯揚は秋冬にも使っていた、ちりめん無地ではなく、春の袷の後半から単衣にかけてお使い頂く、さらりとした薄手の生地。すべて無地染で、いま12色揃っています。

●2016年04月01日(金)

小学館和樂では、結城紬の無地に合わせて頂きました。
とてもモダンな取り合わせ、この川村さんの帯は木綿の着物などに合わせて良いと思います。