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ある日のなか志まやの出来事、つれづれ

2015年04月の店主日記
[過去の店主日記一覧]
●2015年04月28日(火)

志賀松和子 杉綾縞生絹のきもの

春単衣・秋単衣用には生絹で平織りにしてきましたが、袷用の着尺に綾織りで作りました。織り上がってすぐにお買い求め頂いたので、画像は仕立て上がりのものを。

コンセプトは、着姿で縞柄が浮き沈みし、ある角度からは無地に見えたり、ある布の動きでは縞が見えたりというもので、狙い通り最高の着物に仕上がりました。

仕立ての一衣舎・木村幸夫先生からも、お墨付きを頂き、志賀松さんの綾織りの、一つのスタンダードと言える着尺です。

●2015年04月26日(日)

今日のお仕度 『白たか綾織の着物にジャワ更紗帯』

最高の着物日和。わたしには似合いませんが、朝から爽やかな晴天です。今日は着物でお出かけの方も多いのではないでしょうか。

白たか織は佐藤新一家のもの、紫味を感じる牡丹鼠の綾織りの着物は、織り味の柔らかさ、程よい光沢感があります。
ジャワ更紗は藤井礼子さんのインドネシアの工房で染められたもの。古典文様と聞いていますが、今回は新しい試みもしてあります。

普段は帯のタレの部分を無地、または太鼓柄と同じにする事が多いのですが、布の端の絵柄に重きを置く現地の方の風習にならい、タレに縞柄を染めてあります。もちろん、太鼓の裏には表生地とはまた違う柄を染めてあり、趣きを増しています。

●2015年04月25日(土)

藤井礼子さんの談

『ジャワ島北岸の更紗産地チレボンは端模様に凝る地域です。タレ先の模様はチレボンの伝統柄からとりました。色合いは日本向きに...。』

●2015年04月19日(日)

今日のお仕度

今日も代官山で行われている勝山健史さんの個展へお客様をお連れしました。ときおり強めに吹く風が、羽織をお召し頂くのに、ちょうど良い加減の気温にしてくれました。

羽織はシケ引き。生地も着物と兼用の生地ではなく、羽織・コート専用のとろみのある生地です。仕立ては一衣舎さんにて仮縫いしてから仕立ててあります。
衿のラインの美しさが、仕立ての良さを物語っていますね。木村先生にも羽織は一番仕立てが難しいと言われているのですが、お客様にも、その明らかな差を感じて頂いたようで安心しました。

着物は地機の結城紬無地、帯は勝山健史さんの塩蔵繭の袋帯。なか志まやの店内での撮影と違い、たっぷりと自然光がはいる会場での撮影は、真綿の糸艶も塩繭の糸艶と共演して、とても美しいかったですね。取り合わせも、優しいグレートーンで纏めた素敵なコーディネイトになりました。

●2015年04月18日(土)

衣紋回りの衿のライン、裾の衿の返し、どれも見事な仕立てだと思います。

●2015年04月17日(金)

今日の店内 春単衣の装い

昼過ぎまでの晴天から、夕方の今は暗い雲が空を覆って、ゴウッー!という風の音が店の中にまで響いています。雨なんですね。着物で来客された今日のお客様は、雨が降る前に、無事に家まで着かれたでしょうか?
今日は春単衣の装いをイメージして展示しています。

左 着物 まるまなこ綾織 白鼠色
  帯  正倉院小菱紋モール糸 名古屋帯 
着物も帯も、なか志まやのオリジナルです。このまるまなこ綾織は、他の有名なあらゆる作家物の綾織の着物の仕立てをしてこられた一衣舎・木村先生から、とても良い!とお墨付きを頂いた自信作。織元の創意工夫が見事に形になりました。

中 着物 志賀松和子 生絹仕様綾織 鳥の子色
  帯  白たか織 琴波織九寸帯
着物は、なか志まやオリジナル。志賀松和子作、NO.5になります。経糸は熊本産春繭の生絹、緯糸は群馬産の又昔の練糸。
これまで作って来た反物とは、また糸のつくり、織りの組み立てを変えて綾織(Shadow Twill)でつくりました。染料は沖縄の福木。化学染料もつかっています。3丈4尺5寸の総丈で、597gと軽い織物です。

右 着物 織司なかむら 斜め石畳紋織西陣お召 白藍色
  帯  手描きジャワ更紗 Reisia・藤井礼子
着物は、雑誌和樂4月号に掲載されたお召の色違いです。経緯風通ではなく、緯風通織のお召ですが、裏側の色合いも素敵です。この紋お召に関しては特に強撚糸の具合なのか、紋柄によるものなのか、柔らかさドレープ感が良くて、シワの付き方が丸く、単衣に向いているなと感じますね。