●2014年02月27日(木)
昨年は夏物を仕込み数も多く、上がりもとても早くしたのですが、今年はのんびり目で少し焦って来ました。 ある織元から、試作品がなか志まや向きだということで拝見すると、好みでさっそく仕入れしました。けっして怠けている訳ではないのですが、こうしてなか志まやの好みを理解して、新しい作品を提案して頂けるのはありがたいことです。 これは壁糸を経緯(タテヨコ)に使う夏の着物です。 沖縄には壁上布というものがありますが、それは経ては生糸で緯糸のみ壁糸を使います。この反物は、織る段階で切れ易い壁糸を経てにも使い、麻織物とは違う張り感が楽しめます。 これまでは、先染めのものを提案してきましたが、今回は後染めをした経緯壁糸の着尺です。染めの加工を施すことで、張り感を残しながらも柔らかさが出て来ました。おそらく水洗い使用にも対応できる夏の着尺です。 この他に麻の九寸帯を、ジャワ更紗で染めたものも上がって来ます。これも珍しい作品になります。今年の夏用には3本制作しています。 仁平幸春さんによる、昨年、和楽にも掲載した麻絽九寸の染め分けは今年も作ります。きものギャラリー睦月の横山さんにもお召しになって頂いたので、ご存知の方もいらっしゃるでしょう。 あの上布に白シケ引きも勿論作ります。 生平の九寸名古屋帯生地が入荷したので、生地の風合いを活かした染めも考えなければなりません。
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