●2011年02月07日(月)
新作お召 紋織風通着尺 お召展 なか志まやにて 2/17(木)〜2/20(日) ちりめんと紬に中間に位置するようなお召。 幸田文さんの娘(幸田露伴の孫)の作家・青木玉さんの著書『幸田文の箪笥の引き出し』という著書の中に次ぎのような一文があることをネット見つけました。 『 母の気性は固めの着物を好む。好きで着るといえばお召、縮緬のやわらかい着心地のよさはよく解るけれど、ぎゅっと引きしまる強さが無い。紬はしっかりとした着物だけれど厚みがちっと邪魔になる、体が一トかさ突っ張っていかつい感じになる。お召は体に添うが、だらつかずすっきりと着られるということだ。』 さらに、こういう一文も 『縮緬の柔らかさは着物を着なれないものには扱い切れない難物だ。その点、お召はしっかりと体を包んでくれる安心がある。』 この時代のお召と、今、なか志まやが扱うようなお召は、色も文様も随分違うと思うけれど、お召の良さを伝えてくれる内容です。 このお召には、仕立てる前に砧打をしてみようかと考えています。 または絶妙に糊を落としてくれる名人がいれば、それもよいです。 織り上がった反物が少しでも着る人の身体に沿うことを考えています。
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