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ある日のなか志まやの出来事、つれづれ

2011年02月の店主日記
[過去の店主日記一覧]
●2011年02月11日(金)


お召展出品  新作帯


九寸名古屋 紬地 正倉院華文


お気に入りの帯です。


●2011年02月07日(月)

新作お召 紋織風通着尺

お召展 なか志まやにて 2/17(木)〜2/20(日)

ちりめんと紬に中間に位置するようなお召。
幸田文さんの娘(幸田露伴の孫)の作家・青木玉さんの著書『幸田文の箪笥の引き出し』という著書の中に次ぎのような一文があることをネット見つけました。

『 母の気性は固めの着物を好む。好きで着るといえばお召、縮緬のやわらかい着心地のよさはよく解るけれど、ぎゅっと引きしまる強さが無い。紬はしっかりとした着物だけれど厚みがちっと邪魔になる、体が一トかさ突っ張っていかつい感じになる。お召は体に添うが、だらつかずすっきりと着られるということだ。』

さらに、こういう一文も

『縮緬の柔らかさは着物を着なれないものには扱い切れない難物だ。その点、お召はしっかりと体を包んでくれる安心がある。』

この時代のお召と、今、なか志まやが扱うようなお召は、色も文様も随分違うと思うけれど、お召の良さを伝えてくれる内容です。

このお召には、仕立てる前に砧打をしてみようかと考えています。
または絶妙に糊を落としてくれる名人がいれば、それもよいです。
織り上がった反物が少しでも着る人の身体に沿うことを考えています。





●2011年02月02日(水)

綿薩摩160亀甲が入荷しました。

制作者からの説明を頂きました。以下、引用させて頂きます。



使用している木綿糸はエジプト綿のガス焼き糸双糸(がすやきいとそうし)です。

エジプト綿は世界一高級な海島綿(シーアイランドコットン)の次に高級と云われている木綿糸です。

糸の太さは経糸は全て80番手、緯糸の絣糸も80番手ですが、緯糸の地糸(無地糸)は60番手を使用しています。

この緯糸に80番手と60番手の糸をミックスして用いることで、滑らかでありながら生地として薄すぎない風合いになっております。

以前120番手の木綿糸で織られた綿さつまを取り扱ったことがありますが、
細い番手の糸で織られた綿さつまは夏物のような透け感で単衣や袷せには向かない盛夏向きの風合いでした。

着用目的にも寄りますが、80番手と60番手のミックスで織られた綿さつまが最も綿さつまらしい風合いで、単衣、袷せ両用に向いているものと思います。


一衣舎の木村さんにも生地を見ていただいて、仕立て屋の眼からもこれはいい!とお墨付きを頂いた綿織物。航空絹布の総居敷当・水洗い仕様にてお召になって頂きたいと思います。