●2012年12月05日(水)
黒い着物を着て頂きたいと思っています。黒と言いましても喪服もあり留袖もありますが、出来るだけ日常に近いと言いますかお洒落として選んで頂けるような黒い着物を提案したいです。
これは西陣紋お召に『トラ目染め』をした着尺です。 昔からある織物、経錦でも見られる格子柄を紋織りした先練り先染めのお召しに、霞取りしたような表情が出る染めの加工をしています。 これで4作目、通常の絹織物、平織りの紬に続きお召緯が入った生地は重層感があったらしく、6度も染めを重ねてこの雰囲気をだしました。(dye works Foglia製) 格子が霞のような柄に浮き沈みしています。 単純な織物に染めを加えてより奥行きのある無地感覚の黒の着物にしあがったように思います。生地は何度も水を通りしなやかでシワになりません。
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