●2013年04月15日(月)
もう15年以上前、パリのバンティロというメゾンで行われた『日本展』に着物を出品したことがあって、この画像にあるような調子で着物や帯を展開したら、現地のスタッフに『これは着物ではない』と言われたことがある。 彼らには芸者スタイルの絵柄でないと着物と認められなかったのであろう。 そのくせ、禅スタイルや、書道、和紙にはもの凄い興味を示し、古着の羽織をひっくり返して、派手な鷲や虎などの額裏を見せながら、黒人が羽織を羽織っていたりした。 メゾンの設えは、京都の石庭と中華のラーメン皿文様が混じり、なんとも滑稽であった。 インテリアを担当してたと思える一人の英国の女性が 『あなたの着物は禅スタイルに見える』と話しかけてきた。 自分は、日本で最先端の着物スタイルと思っているんだよ!と答えた。 海外から見れば、その当時、友禅でない着物は不可思議であったと思う。 あれから今まで、着物が外国の方にどのように受け入れられているかは、なかなか実際にその感触を得ることは出来ないけれど、、、少なくとも、着物は芸者スタイルだけでなく、多岐にわたり成熟した日本人の民族衣装である事は理解されていると期待している。
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