●2009年04月28日(火)
今年も染めてます 『縛り』(紐とも呼ばれてますが・・・) シンプルな線の表現が、ミニマムなものを嗜好するなか志まやに 最高の浴衣デザインと今でも感じさせます。 キモノスイッチのサイトでは、デザイン意向は伏せてくれとなってますが 最初から伏せていないので、もう一度書きますが、これは男と女の事を デザインしたものです。このデザインの意向を言い得て妙な小説?の 一節を見つけましたので書いておきます。 『紐のつながり』 いつの頃からか 男は女の寝巻きをつかんで 眠るようになった 女にではなく この世に逃げられまいというように この世にはりついた女は 自信の過剰のように 紐にゆとりをつくって 男に手渡す ゆとりが長ければ 女の体には自由が残り 男の指にあたたかさが伝わらない ゆとりが短ければ 紐は女の息吹とともに呼吸して あたたかいが 女の寝返りひとつで つながりは切れる 紐のつながりがいつまで続くか 男も女も考えない 女は気づかずして考えず 男は考えまいとして考えない 生きて在る限り 目に見えぬ紐のつながり 男と女の間の 長いゆとり 短いゆとり この世との 長いゆとり 短いゆとり 城山三郎
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