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店主中島の、習い事など趣味のページです。

2009年03月のよく遊べ
[過去のよく遊べ一覧]
●2009年03月24日(火)

      浴衣図案 『利休』(仮題)

 今年の夏、なか志まやのオリジナル浴衣の題材は、千利休だ。
 
『緊縛』『若冲』そして『澁澤龍彦』と続き、実は岡本太郎を今年の

 オリジナル浴衣として考えていて、事実、澁澤浴衣と平行して

 自分なりの岡本太郎を検証、考察してきた。

 rumi rockの『hero reborn project』の裏バージョンとして

 澁澤龍彦も岡本太郎も時代を彩ったヒーローだと僕は思う。

 澁澤の図案は誰もがぽかん!とするデザインで成功を納めている。

 驚くことに、澁澤氏のご家族にも知れることになり

 もしご縁が今以上に太くなるならば、是非この図案を北鎌倉に

 持って行きたいと思う。

 そして、今年は太郎!のはずだった。が、利休である。

 ことの成り行きはいつか書きたいとおもうけれど

 ここ数日休みを返上してデザインを詰めてくれた芝ちゃんに感謝!

 大枠は決まった!

 さてさて、ここからは、なか志まやは理屈をこねるのが仕事だ。

 ここは、デザイン事務所ではなく、物売りが稼業なので

 この図案の語りを今以上に考えなければならない。

 ものがよければ語りは要らないのだけれど

 茶の湯の世界はあまり深く、着物とも密接な関係が今現在もあり

 ここ2回の展示会の最中に、何気なくお客様と友人に

 利休の話を振ると、逆に多くを教えられる始末。

 ふむ・・利休が残したとされる美学は、いまでも日本人の美意識の

 基幹を成しているのだと痛感する。

 そして、出来上がりつつあるこの図案が、語るテーマは・・・・

 乞うご期待・・・です・・・

 


 

●2009年03月17日(火)

      2009 浴衣打合せ

Rumi Rockデザイナー芝崎るみさんから、今年の浴衣のラインナップの
説明を受けました。

新柄、復刻柄に『デビルマン』などの浴衣図案を机にすべてならべて
全体を眺めているところです。更紗を意識したのか、小紋調の新柄は
とてもきめ細やかな図案ですし、大人の女性を意識したもの、ロックなもの
そして、きわものなどなど、いつもにましてバラエティーに富み
図案のテーマは、歌川派から永井豪までという、これまた時空を超えた
幅の広さです(笑)

呉服は基本、保守一辺倒ですし資本家系なものと言える側面があります。
浴衣も近頃のものは、資本家系に取組まれた仕組みの中から
大いなる打算と妥協の産物に見え、その絵柄に洒脱さはありません。
呉服の絵柄のように、お決まりの、この辺りでいいかという、まことに
個性のない浴衣が、いや個性がないというより、どれも基本線が同じで
見ていて、つまらない浴衣が市場のほとんどを占めています。

 芝崎るみは、江戸時代の『山東京伝』といえるでしょう。
 デザイナーであり、プロデューサーであります。
 僕が世の中の風紀を乱すような図案を強要しない限り
 着物と言う衣装の中で
 今世紀NO.1の絵師でしょう。これは明白なことであります。
 
さて、今、着物好きのアメリカ人の方に、歌川派の絵柄をヒントにした
額裏を彼女に発注しています。見事な図案です。
今年夏に発表される新図案『カラス』もこの歌川派の流れを組みながらも
躍動的なモダンな図案にしあがっています。

2007年『バード』のコンセプトを具現化した浴衣『デビルマン』は
これからのRumi Rockの新たな展開の始まりと言えます。

 『縛り』『若冲』『澁澤龍彦』ときたなか志まやのオリジナルは、
 今年は、『利休』に挑戦です。

馬鹿げてる図案を真剣に考えて、そこに自分の哲学なり美学を押し込めて
それを忘れさせるくらいに削ぎ落とせれば成功です。

『縛り』の浴衣は今年も染めます。
これほどに、完成された線は、やはり中々創造できるものではないと
この机の上の図案を眺めながら今年も感じております。