●2010年01月09日(土)
八掛と胴裏
仕立てに出す前に、表生地が湯通し・湯のしなどの整理を終えて綺麗に巻きとられて、熟考した色出しの通りに、胴裏や八掛が染め上がって来ると、その出来上がりにもの凄い期待感が涌きます。 紬の胴裏と真綿の八掛。うまく染め上がっています。 着物をハンガーに掛けると表地の風景と色、それに胴裏と八掛の3色が同時に見れて、ほれぼれする事があるのですが、今回もうまく行きそうです。 失敗もありまして、いま八掛だけ取り出して染め変えています。 色見本帳の中で極端に裂がなくなっているものがあって、これが自分の好みのカラーだと思います。何度も同じ見本を出していても、毎回微妙に染め上がりが違ってある種の賭けにも似ています。こんなことを言うとお客様に怒られますね・・・ 白の胴裏で何の問題はないのですが、毎回こうしたリスクを張るのは自分が単純にその方が好きだ!ということです。
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