『本を読まないと言葉が細る』は、本を読む習慣を付けて来なかった自分への戒めとしていますが、読み続ける『体力of読書』が無いくせに本屋に立ち寄る事を楽しみとする天邪鬼な私です。杉本博司さんの江之浦測候所をご存知の方は多いと思いますが、このアート施設が開設するまでの20年以上に渡る様々な『ものやこと』の縁(えにし)が語られています。何方にでもお勧めする為の投稿ではありませんが、杉本作品に触れて少しでも共鳴された方には、十分に興味深い本で有ると思います。
四十四の因縁噺、全てが一つの目的(江之浦測候所)に収斂していく様(個人的感想)、ここにある必然性に、毎夜一編がワクワクさせてくれて、読書の体力不足な自分を後押ししてくれます。
『ひとがつくりしもの』は、何処かこうした必然を持ってある人に集まり、取り合わされると言うのが私の持論です。着物と帯、長襦袢、半衿、帯締め帯揚げ、草履、これら全てがこの自論の基に取り合わせ出来る呉服屋でありたい、これが究極の願いでもあります。