商品紹介

『勝山健史 綺芙織生絹 銀鼠着尺 と 勝山健史 夏帯 』

 

高温多湿な日本は、夏を中心に物事が回っていると見るべきかもしれません。鎌倉時代、吉田兼好が『徒然草』にて、「家の作りやうは、夏をむねとすべし。冬は、いかなる処にも住まる。暑きころ、わろきすまひは、堪へ難き事なり」と述べており、確かに火を起こし重ね着すればなんとかなるが、暑さはたとえ裸になっても暑いのです。ですので、夏を快適に過ごす住まいや衣装をまず念頭にせよ、と言う事なんでしょう。

太古から日本には麻布が身近にあり、5世紀くらい、大陸から高度な織物技術を持つ人々が渡来してきました。在来の「あしぎぬ」と言う素朴な平織から、錦や綾など高度な絹織物が様々に織られるようになっていき、7世紀の終わり、持統天皇の頃、初めて季節による生地感の変化を着分ける、衣装の決まり事が発せられたそうです。この頃には羅織はすでにありました。

平安時代に入ると、現代に近い絽や紗の絹の薄ものが登場し、『源氏物語』には生絹(すずし)も登場して来ます。きっと、紫式部や清少納言も生絹を着たんでしょうね。

その当時の生絹は、画像の勝山健史さんの生絹よりもっと張り腰のある生地の風合いだったのではと想像していますが、古代中国から渡ってきた羅は、今見ると紗?と見違える程、組織も細やかでびっくりした経験があり、その羅織は現代の技術をもってしても復元出来ていないと聞いてます。

なので、その当時の生絹がどのくらい薄くて、着心地はどんなであったか非常に気になるところです。

 

上質な『透ける織布』は、涼やかさの前に『優雅さ』はたまた『高位さ』が最初の目的として織られたとも聞いています。

「透ける布を重ねる」、こういう美意識は、平安時代から日本人の中で脈々と受け継がれて来たと思います。

海外のセレブが纏う、非常に魅惑的(ほぼ裸)な夏衣装の美しさも、確かに凄いなと見入ってしまいますが、露出を抑え、布の重なり、ドレープ、布感と色艶から醸し出す日本の夏の衣装の美しさほど、ハッとするものはありません。

勝山健史 綺芙織生絹 銀鼠 着尺  単衣と盛夏にお召し頂ける着物になります。霞のような仄かな色の揺らめきがあり、シックな色目ながら布のドレープから生まれる陰影がとても美しい着物になります。   この写真の説明には会員限定のテキストがあります >会員ログイン  
勝山健史 ルーマニア華文 九寸名古屋帯  単衣から盛夏とお締め頂ける名古屋帯になります。勝山さんの帯柄の中ではクラッシックに分類される、昔から人気の高い柄です。この青と茶の配色は、なか志まやの別注色となります。   この写真の説明には会員限定のテキストがあります >会員ログイン  

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