築城則子さんが復元された小倉縞九寸木綿の帯。光沢系絹織物に合わせても負けないくらい艶やかな光を放つ織り布は、圧倒的な経て糸整経、その緻密に依るものです。九寸の巾に経て糸2300本という非常に高い密度で縞柄を作り、緯糸は織物の構造を支えるのみ、「緯糸は陰」と仰る所以です。染まり難い木綿の糸を、草木の染料で何度も染め重ねる行程から、非常に微妙な糸色のグラデーションを用意し、経て糸の色構成、配分に比類なき見所があるのが築城さんの小倉縞。是非、画像を拡大してその美しい経てのグラデーションをご覧下さいませ。