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店主中島の、習い事など趣味のページです。

2015年10月のよく遊べ
[過去のよく遊べ一覧]
●2015年10月28日(水)

『着物 志賀松和子 丸まなこ綾織』

経糸 ぐんま細(生絹)座繰 桜染め
緯糸 又昔 自動繰糸 灰汁精練 桜と栗染め
帯 洛風林製 仏蘭西宝飾紋 モール糸/紬地

上品な光沢感と美しいドレープは、あたらしい時代の礼装の在り方を見るようです。無地感覚の織物は、糸と染め、そして織りの質を厳しく問われます。

●2015年10月27日(火)

結城の総居敷当仕立て/水洗い仕様・仕立て一衣舎製

小学館・和樂の撮影で雑誌に掲載しました地機の結城を解き・筋消し・湯通ししました。反物を持つとなんと軽いこと、手のひらにほんわりとした感触が広がります。以前触った時より、すでに風合いが増した気がします。それに胴裏・八掛がないだけでも本当に軽くなります。

今回は、お客様のご要望により、一衣舎オリジナルの航空絹布による総居敷当・水洗い仕様に仕立てます。この仕立て方により(仕立て前の布地への準備も含め)、仕立て上がったまま、水洗いが出来るようになります。急なアクシデント(珈琲のシミをつけてしまった等)でも、部分的に水洗いも出来ます。

本来は洗い張りをしてやると良いのですが、それにはまた仕立て代も費用として出て来ます。本当に沢山お召になったら勿論洗い張りをお勧めしますが、シーズンの終わりのお手入れならば、普段のシミヌキ、汗抜きの他に、丸洗い(いわゆるドライ)ではなく、水洗いをしてさっぱりとしてください。

一衣舎さんでは、館山唐桟など木綿も多く扱われるので、裾さばきを良くし、そして自宅でも水洗いが出来る絹の航空絹布を開発されました。画像のように染めて手揉みしてあります。
裾や袖口などは八掛が付いているように見えますし、暖かい真綿を単衣としても、袷も時期も両方に着て頂けるようになります。

これだけ空調が整った現代生活では、このような単衣仕立てで紬などを楽しむことが出来ると思います。暑くて汗をかくと言う方もよく耳にします。何方にでもお薦め出来るとは言いません(仕立て代もそれなりにしますし、仕立ての時間も掛かります)。しかし、今回の結城にはお勧めしました。きっとこの着物の軽さと『育てる布』なんだなと実感して頂けると信じています。

●2015年10月26日(月)

和樂11月号に掲載した地機 結城紬の無地

●2015年10月25日(日)

仕立 一衣舎による 総居敷当仕立 水洗い仕様の例。

画像の着物は、館山唐桟木綿の着物。

●2015年10月24日(土)

今日のお仕度  葡萄〜ワイン

着物 西陣紋お召 織司なかむら製
帯  金モール袋帯 葡萄段文
帯締 平唐組 帯揚 紋意匠ちりめん唐草文

山梨のワイナリーに行かれるとのこと。早朝のお仕度です。ソムリエバッチを初めて見ました。警察のバッチみたいに見えますが、ちょっと付けてみました。

●2015年10月23日(金)

金モール袋帯 葡萄紋 太鼓柄

●2015年10月22日(木)

いちおう呉服屋のプロとして仕事をさせて頂いていますが、知らない染織の世界は山程あり、きっと一回の人生では知り得ない程です。そして中には、知らないというより、自分の想像を越える作品に出会うことがあります。

一目見てその帯のデザイン、構図が気に入り仕入れを決めていたのですが、いざ作品を引き取る時に、つい『あの箔の染め帯』と言ってしまったほどの帯。勿論、箔の織帯です。しかしこれはまるで描いてあるような文様。超絶な箔の仕事は確かに色々あるでしょうが、この帯は、間の取り方、文様のデザイン、色合い全てが、『織りはこういうものだろうな』という自分の想像を越えていました。

着物と帯の取り合わせはその場にあったもので適当にしています。資料として織箔の部分を拡大した画像を撮影してあります。
既に売約済みで、次作の予定はいまのところないようです。

●2015年10月21日(水)

箔の部分のアップ画像

●2015年10月18日(日)

真綿の季節がやって来ます!

長い出張から久しぶりに東京に戻りますと、秋が進んでいることを実感しました。あっという間に今年も冬になりそうです。昨年は秋が短かったような、、、程よい寒さと日差しに恵まれる秋冬になりますように。。。

『軽くて暖かい』、、、なんて言うと、まるでユニクロのウルトラライトダウンのCMのようですが、結城紬の着心地は秋冬の王様と言えるでしょう。それも下ろしたてではなく、何度も袖を通し、洗い張りを経たような結城紬は最高です。着手が育てる紬、大事にしていけばビィンテージこそ味が出る、そんな織物の代表です。

あくまで私的な持論ですが、こういう種類の織物はどうか早めにお作りください。そして少しでも多く袖を通し、是非、洗い張りを幾度もするくらいお召になって頂きたい。『三代もつ、、とか、最初は寝巻きにwとか』いろいろと言われてますが、自分の為に買った着物です。どうか、結城紬の最高のスペックが出て来る頃を、ご自身で味わって頂きたいと考えています。

着物 地機結城紬 『雨絣』
帯  吉野格子 代島光子
   座繰糸 草木染(矢車 ログウッド)

●2015年10月17日(土)

お客様の着こなし

着物 仁平幸春 紋真綿全面ロウムラ
帯  川村 成 変わり吉野格子経絣

仁平さんのロウムラという技法は、白生地の良さを視覚化してくれます。そしてその生地の趣きを増幅させる事が出来るようです。水元を何度も通った経緯紋真綿は生地の風合いが増し、シワが殆ど目立ちません。染めの無地感覚の着物として、なか志まやでは白生地を厳選し、なか志まやらしい全面ロウムラの着物をお願いしています。

川村 成(かわむら じょう)さんの名古屋帯。なか志まやの注文ではなく、成くんが制作した作品です。わたしがオーダーすると色目の制約が出てしまうのですが、彼自身の色彩はわたしの想定外、自由で力強さに溢れています。他の染織作家とは一線を画する作品を作り上げてくれます。

●2015年10月16日(金)

川村 成 作 太鼓柄

●2015年10月15日(木)

今年の秋冬物には、例年以上に染めの着物を用意しております。私が修行していた1980年〜頃とは大きく色柄も変わってきています。

布の質感を重視する織りの着物と違い、附下げや訪問着、小紋などの染めの着物に求められているものは、今に時代(空間の設え、色合い、空気感)に沿った礼節感を控え目に表現することのように思います。
礼装になればなるほど、色柄を整理すること!というのが持論ですが、図柄が着手の体型を補正するものであるというのも、忘れてはならない鉄則です。

染め着物は、織り着物よりも別染めがし易いのも大きなメリットです。好きな図案、見本になる反物からご自分の肌に合う地色、そしてご自分の寸法に合った柄の配置を考えて染めて貰うのも良いと思います。

●2015年10月04日(日)

『経年変化の美しさ』

100年以上も蔵に眠っていた古箔。多くは黒っぽく変色する中で、偶然にも銀味を残していたものがあります。それをより選り
帯にしたのがこの帯、制作は誉田屋源兵衛。

永く愛用して頂くことで育つ布が着物の世界にはあります。
それも経年変化の美しさであり、着手が育て上げたと言えます。
この箔は織物にされるまで100年以上眠っていました。
作られた頃はキラキラと光り輝いていたのでしょうが、今はその頃とは対極の美しさを手に入れたようです。

受ける着物は、よろけ万筋小紋。江戸時代後期の裃(かみしも)の柄、なか志まやの定番小紋として染めています。
男性的な着物と帯の取り合わせになりますが、こういう色目や素材感のコーディネイトこそ、女性の奥底にある芯の強さを表現してくれているよう感じます。

●2015年10月03日(土)

なか志まやオリジナル よろけ万筋江戸小紋